映画「インターステラー」解説 : 未来へのメッセージを読み解く-時間を超え、愛を探し求めて -  

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「インターステラー」をより楽しむために抑えておきたいポイント

この映画は、宇宙の果てで結ばれる親子の絆 、科学と愛が紡ぐ壮大な冒険を描く作品です。

「インターステラー」(原題: Interstellar)は、クリストファー・ノーラン監督による2014年のSF映画です。人類の存続が危ぶまれる近未来を舞台に、地球の未来を救うため、元NASAパイロットであるジョセフ・"ジョー"・クーパー(マシュー・マコノヒー演)と彼のチームが遠い銀河へと冒険を始めます。

しかし、ただの宇宙を舞台としたSFだけではなく、家族愛や人間の精神を深く掘り下げたヒューマンドラマでもあります。

これまでにないスケールで描かれる壮大な宇宙旅行と、その中で紡がれる深い人間ドラマ。脚本、監督、そして視覚効果まで、一流のクリエイターたちが集結し、未知の世界への航海を描いた傑作映画「インターステラー」。科学と感動が融合したこの映画が、なぜ観るべきなのか。一緒にその魅力を探っていきましょう。

「インターステラー」のあらすじや映画の魅力そして、映画をより楽しめる知識をまとめております。

本作を既にご覧になった方も、これから観賞される方も楽しめる内容になっています。

ネタバレはないので安心してご覧ください。

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こんな人にオススメ

  • SF映画が好きな人
  • 物理学に興味がある人
  • ビジュアルが美しい映画が好きな人

「インターステラー」とは

映画概要

日本でのキャッチコピー 愛は、宇宙を超える。

タイトルインターステラー
公開年2014年
アメリカ
上映時間169分 
ジャンルSF・ファミリー・冒険
配信サービス配信状況
U-next
NETFLIX
Amazonプライムビデオ
Hulu

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※動画の配信情報は2024年3月時点のものです。配信状況により無料ではない場合があります。最新の配信状況は各動画配信サービスの公式サイトでご確認ください。

主要人物

ジョセフ・"ジョー"・クーパーマシュー・マコノヒー:元NASAパイロットであり、主人公。農業を営んでいるが、地球が農業に適さなくなると、人類を救うためにNASAの宇宙船のパイロットとして宇宙に行くことを決定する。

ムーフィー・クーパー(ジェシカ・チャステイン): ジョセフの娘。父が宇宙に出発した後、自身も科学者となり、地球上の人類を救うための方法を模索する。

アメリア・ブランド(マイケル・ケイン): NASAの科学者であり、ブラックホールを通じて新たな惑星を探索する「エンデュランス」ミッションのリーダー。

ブランド博士(アン・ハサウェイ): ブランド博士の娘であり、科学者。エンデュランスのクルームメンバーで、クーパーとともに新たな惑星を探索する。

どんな映画か

ひとことで表すと宇宙の果てで結ばれる親子の絆 – 科学と愛が紡ぐ壮大な冒険です。

『インターステラー』は、地球の生存可能性が絶望的になった近未来を描いています。元NASAパイロットのジョセフ・"ジョー"・クーパー(マシュー・マコノヒー)は、人類の新たな生息地を探し求め、異なる銀河へと冒険するために家族と別れるという重大な決断を迫られます。

この映画の一つの大きな魅力は、その科学的な精密さです。監督のノーランは著名な理論物理学者キップ・ソーンと協力し、物理学と宇宙科学のリアリティを保つことに尽力しました。ブラックホール、ワームホール、時間の相対性理論など、科学的なテーマが映画全体に深く組み込まれています。

また、「インターステラー」はヒューマンドラマとしても高く評価されています。宇宙の壮大な舞台の中で繰り広げられる親子の絆や家族愛、人間の孤独と希望、そして困難に立ち向かう勇気について、心に響く描写が満載です。

この映画の最大の特徴は、スケールの大きさと映像美です。映画全体を通して展開される壮大な宇宙の旅は、視覚的に圧倒的で、その美しさとスケールの大きさは一見の価値があります。


予備知識

相対性理論と重力

映画の中で重要な役割を果たすのがアインシュタインの相対性理論と重力です。時間が重力の影響を受けて遅くなるという時間の歪み(時間膨張)が物語の中で重要なテーマとなっています。

ブラックホールとワームホール

ラックホールとワームホールという宇宙の現象が重要な要素となっています。ブラックホールは重力が強すぎて光さえ逃げられない領域で、ワームホールは宇宙の異なる二点をつなぐショートカットのような存在とされています。

マーフィーの法則

「マーフィーの法則」とは失敗する可能性があれば、失敗する。という意味です。

主人公ジョセフ・クーパーの娘マーフィー(通称"マーフ")が子供の頃に話す「マーフィーの法則」は、少し異なった意味合いを持っています。「何が起きることは必ず起こる。だから、そんなの気にするな」という解釈を提供します。これは映画全体のテーマともリンクしており、物事が必ずしも思うように進行しないという状況でも、それを受け入れ、前に進む必要があるというメッセージを伝えています。

話したくなる豆知識

スティーブン・スピルバーグが初期構想

インターステラー」の初期の構想は、スティーブン・スピルバーグ監督によって始められました。しかし、スケジュールの都合でプロジェクトから離れ、後にクリストファー・ノーランが監督として引き継ぎました。

科学的なリアリティ

物理学者キップ・ソーンが映画の科学アドバイザーを務め、ブラックホールの描写や時間膨張の概念など、映画の科学的な側面が現実の物理学に基づいていることが高く評価されています。

水の惑星でのノイズ

水の惑星のシーンでカチカチという音がかすかに聞こえます。この音は1.25秒間隔でなっており、この音は地球での一日を経過していることを表しています。

注目してみてみると、面白いかもしれません。

リアルさへの追求

「インターステラー」の製作では、CG(コンピュータ生成イメージ)を最小限に抑え、可能な限り実際のセットで撮影するというアプローチが取られました。以下は実際にセットが組まれた主なシーンの一部です。

1.宇宙船エンデュランス: 映画の大部分がエンデュランス内部で撮影されました。船内のセットは実際に組み立てられ、役者たちはその中で演技を行いました。

2.コーネルフィールド(農場): クーパー家の農場とその周辺の景観はカルガリー周辺のアルバータ州で撮影されました。巨大なコーネルフィールドと家族の家は完全に新しく建てられたセットです。

3.テサラクト: テサラクト(5次元空間)のシーンが出てきます。この空間は物理的なセットとして組み立てられ、CGIが後から加えられました。

4.水の惑星:大規模な水タンクを使って撮影しました。エンデュランスのクルーが着陸する惑星の表面は、アイスランドのブラックサンドビーチで撮影され、水の表面として使用されました。

5.氷の惑星:アイスランドの巨大な氷河と雪に覆われた地形が、映画内の遠くの氷の惑星を再現するための自然なセットとなりました。

出演・監督

監督・脚本 : クリストファー・ノーラン

英ロンドン出身。子どもの頃から8ミリで撮影を始め、ロンドン大学で英文学を専攻する傍ら、16ミリ映画を製作する。初長編作品「フォロウィング」がトロントなど各国の映画祭で高い評価を受ます。2002年「メメント」で脚光をあびます。その後「インセプション」・「インターステラー」・「ダンケルク」などで時間操作というノーランのスタイルを確立します。今までの11作品すべての脚本に関わり、脚本賞を受賞した数少ない映画監督の一人です。

昔ながらの撮影手法を好み、IMAXフィルムの使用やCGをあまり使わないことでも有名です。

クリストファー・ノーラン おすすめ作品
  • インター・ステラー
  • インセプション
  • TENET

主演(ジョセフ・クーパー) : マシュー・マコノヒー

1969年11月4日にテキサス州ウバルデ出身。1993年のリチャード・リンクレイター監督の「ダゼッド&コンフューズド」で注目を集め、その後は「タイム・トゥ・キル」で主役を務めるなど、彼の存在感は徐々に増していきました。その後、2013年の「ダラス・バイヤーズクラブ」での彼の演技は絶賛され、アカデミー主演男優賞を受賞しました。

また、テレビドラマ「トゥルー・ディテクティブ」の第一シーズンでは、複雑なキャラクターを見事に演じきり、エミー賞にノミネートされました。

独自の哲学と視点を持つ人物でもあり、2017年には自己啓発本「Greenlights」を出版しています。彼の生き方とキャリアは多くの人々にインスピレーションを与えています。

マシュー・マコノヒー おすすめ作品
  • インターステラー
  • ジェントルメン
  • ビーチ・バム

主演(アメリア・ブランド) : アン・ハサウェイ

1982年11月12日にニューヨーク州ブルックリン出身。テレビドラマ「Get Real」で初めての演技経験を得た後、2001年の映画「プリティ・プリンセス」で主役のミア役を演じ、一躍スターダムにのし上がりました。その後、2012年の映画「レ・ミゼラブル」でのファンティーヌ役で、その感動的な演技は賞賛を浴び、アカデミー助演女優賞を受賞しました。

また、クリストファー・ノーラン監督の「ダークナイト ライジング」や「インターステラー」では、重要な役柄を演じています。

人権や女性の地位向上に対する彼女の取り組みも注目されています。彼女は国連の親善大使でもあり、特に育児と労働に関する問題について活発に活動しています。

アン・ハサウェイ おすすめ作品
  • インターステラー
  • マイ・インターン
  • プラダを着た悪魔

「インターステラー」が好きな人におすすめ映画

宇宙の秘密への壮大な旅、未知への一歩『2001年宇宙の旅』

映画の歴史において最も革新的かつ思索に富んだ作品の一つであり、スタンリー・キューブリック監督とアーサー・C・クラーク作家が共同で創り上げた壮大なSF映画です。

絶望の淵から、希望の光へ:究極の生存戦と帰還の旅『オデッセイ』

マット・デイモンが火星で孤独に過ごす様子をリアリスティックに描いた映画です。科学的なアプローチと人間ドラマが見どころです。

現実と夢の境界線を超えて、心の奥深くへインセプション

同じくクリストファー・ノーラン監督による、意識の深層へとダイブする映画です。驚くべき視覚効果と深淵なテーマが詰まっています。

まとめ

『インターステラー』は科学の精密さと人間の感情の深さが見事に融合した映画です。視覚的な驚きと感動的な物語によって、観る人々の心を深く揺さぶります。見終わった後も、その鮮やかな映像と深遠なテーマが頭から離れないことでしょう。ここまで読んでいただいた皆様、ぜひ一度この壮大な宇宙の旅に出てみてください。そして、自分自身の心と目で「インターステラー」の世界を体験してみてください。

興味を持った方には是非 「インターステラー」ご覧になってもらいたい作品です。ぜひ次に見る映画の候補にしてみてはいかかでしょうか?

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